<一日目 その1>

 夜の新宿から今回の旅は始まります。平日で、夜で、さらに新宿
駅西口となると、やはりサラリーマンの姿が多いです。しかしここ
小田急ハルク前のバス乗り場には、大荷物を置いてたたずむ人が
ちらほらといたり、「お見送り」の光景もありました。Yシャツ姿の
男達が忙しく歩いている中、ここだけは少し異様な光景に思えまし
た。これから旅立ちを迎える人間からすると特に。
第1ランナー 秋田駅東口行き
夜行バス
小田急シティバス
フローラ号
新宿駅西口 秋田駅東口
22:10 06:05
 なぜ夜の新宿駅前にいるのか―――。それはこれから夜行バス
「フローラ号」に乗って秋田へ向かうからです。なぜ夜行バスで秋
田へ行くのか―――。・・・・・・・・・「あけぼの」のゴロンとシートが
取れなかったんだよ(涙
 そんな後悔の念はとりあえず忘れてバスに乗り込みます。コンビ
ニで購入した乗車券を見ると、座席番号のところには「1B」と・・・。
この時点で薄々予感はしていたんですが、指定された座席は3列
独立シートの真ん中でした。。。ええ、おかげで荷物が置きにくかっ
たですよ。。
(ちなみに「フローラ号」ですが、上の写真とは色が違います)
 夜行バスになると「寝れる人」と寝れない人」にはっきりと分かれ
るそうですが、自分は「寝れない人」なんですよね。実際、今回も
何度か目が覚めました。それでも今までと比べたら寝れた方だっ
たと思います。最終的に起きたのは秋田駅に着く5分ほど前だった
し。

 というわけで秋田駅東口に到着きました。昨夜車内アナウンスで
「順調ならば定刻よりも早く着く」と言っていましたが、結果的に
15分の早着。まさにその通りになりました(笑 それはそうと、秋田
駅の東口は、「ここ本当に県庁所在地か」と疑うくらい何も無
かったです・・・。
 6時をまわったばかりの地方都市の中心駅にいる。そんな状況
だと、時間を潰すのは結構大変です。とは言いつつも、「あけぼの」
や男鹿線のキハ40などを撮影したり、秋田駅構内をぶらぶらした
り、駅前のロッテリアで朝食を食べたり・・・・・・。意外と何とかなり
ました。

"たまたま”いたDE10の工臨

駅構内にはSLの模型も
第2ランナー 青森行き
8521D
奥羽本線・五能線
リゾートしらかみ1号
秋田 十二湖
08:25 10:25
 秋田から乗車するのはこちらの列車。この日の「リゾートしらか
み」1号には青池編成が充当されてました。ハイブリッドタイプの
新型車両で、2代目にあたります。そしてシートはこんな感じ。あ
れ、シートの色は「青池」と名乗っている割には・・・というのはさて
おき(笑)、自慢のワイドな窓よりも足元の広さに驚く自分がいま
す。そんじょそこらの特急のグリーン車よりも広いんじゃないか!?
 こうして列車は秋田を発車。東能代までは田園風景の連続で
す。この区間はまだまだウォーミングアップ段階のため、軽くス
ルーしちゃいます(爆

「リゾートしらかみ」ファミリーも今年で15歳

「あきたこまち」の産地を走る
 というわけで東能代に到着。列車はここから五能線に入るため、
進行方向も変わります。東能代では10分ほど停車するので、停車
時間を利用してホームに出てみました。ちょうど気分転換したい頃
だったし。写真は「くまげら」編成を模した待合室。こんなのがある
なんて知らなかったです。ちなみに停車時間中には、この待合室
をバックに記念撮影が行われていました。
 五能線に入って最初の停車駅は能代。全国大会を50回以上制
覇した能代工業高校があることから、「バスケの街」として知られて
います。そのため、駅のホームには至る所にバスケットゴールや
バスケ関係の展示品が。そして能代では停車時間が5分ほどあ
り、シュート体験をすることができます。観光列車でのイベントとな
るとこういうのは物珍しく、それに面白そうなので参加したくなり
ます。
 そういうわけでシュート体験の列に並び、程なく自分の番に。バ
スケをした経験?そんなの高校の時の体育くらいだし、そもそも
スポーツ自体が・・・(以下略 そんな自分のシュートですが、ゴー
ルしちゃったよ。ゴールしたら写真のような記念品が貰えます。ど
うやら絵はがきみたいです。これでも充分ですが、欲を言えば
もっと気に入るような記念品が欲しかったかな〜とも思います。
 能代を発車し、しばらく走ると日本海が見えてきます。ここからが
「リゾートしらかみ」の本領発揮。ワイドな窓からは日本海の風景
を見渡すことができます。やはり夏のオーシャンビューはどこであ
ろうと素晴らしく、勿論五能線も期待を裏切らない眺めでした。特
に景色の良いポイントでは減速運転されるのもありがたい!

この辺りが減速ポイント

これぞ日本海という風景
 列車は十二湖に停車。正直もっと乗っていたいところですが、十
二湖周辺の観光のためにここで下車します。山中の小さな駅です
が、やはり同じ事を考えている人が多く、結構な数の観光客が降り
ていきました。ちなみに十二湖の駅を出た時から雷らしき音がちら
ほら聞こえるようになってきました。この時はそれほど気にしてな
かったんですが、今考えると明らかなフラグだったんでしょう
ね・・・。
 十二湖からはバスに乗って目的地へ向かいます。乗客のほと
んどが観光目的というのは明らか。それだけにこのバスも運転手
が観光案内をするなど、観光バスみたいなことも行われました。
見た目はこの通り、普通の路線バスですが。あと、運転手の語り
口が面白かったな。十二湖への観光客で賑わう車内には時々笑
い声が起こってました。
 こうして奥十二湖バス停に到着。・・・したはいいんですが、先程
から続く雷鳴はさらに激しくなり、空模様も怪しい・・・。。。身の安
全を考えると「やめとけ」という声が飛んできそうな天候ですが、
ここまで来たら青池を見ずに引き下がるわけにはいかない。とい
うわけで、一雨くる予感が強まる中、そのまま青池へ向かいます。
<一日目 その2>
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